安さと生活シーンのイメージのしやすさが魅力

近年は家造りを検討する際に注文住宅を選択する人が増えてきましたが、まだまだ建売住宅も根強い人気があります。建売住宅が選ばれる理由は、注文住宅より費用を抑えられることが多いためです。注文住宅だとあれもこれもと設備を追加したくなり、予算を大きく超えてしまうケースが少なくありません。一方で建売住宅は価格が事前に決まっているので、予算設計をしやすいわけです。

また間取りや動線を目で確認できるのも大きなメリットです。注文住宅だと完成してからのお披露目になりますが、建売住宅は事前に間取りや動線を確認できます。その場で生活シーンをイメージできるので、失敗を回避しやすいのです。それゆえ過去に注文住宅を建てて失敗した人が、次回の家造りでは建売住宅を選ぶというケースが少なくありません。

こだわりや自由度では注文住宅に負ける

建売住宅は安く建てられますし、居住空間を事前にチェックできるメリットがあります。一方で施主のこだわりを反映させることに関しては、注文住宅に負けてしまいます。建売住宅はすでに完成した住宅であり、そこから理想に近いものを選んでいくわけです。そのため理想をすべて満たした住宅を探し当てるのは極めて困難です。

確かに建売住宅はポピュラーな間取りになっており、極端に住みにくいという意見はあまり出ません。ただし住宅に特別なこだわりがある人、ほかにはない間取りにしたい人などには不向きです。設備の選択や配置に関しても自由度は低くなり、例えば海外製のキッチンを導入する、趣味の部屋を追加する、などの希望を実現するのが難しくなります。